腋窩多汗症の治療薬、エクロックゲル処方開始

脇の多汗症用のお薬(エクロックゲル)が11/26から処方開始となっています。

日本初、保険適応の外用剤です✨

日常生活に支障のある重度の脇汗でお悩みの患者さんが対象となります。原発腋窩多汗症の診断基準を満たしているか確認し、重症度判定を行った上で、適応がある方への処方となります。 

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・作用機序:わきの皮膚にエクロックゲルの有効成分である「ソフピロニウム臭化物」が吸収され、エクリン汗腺ムスカリン受容体に先回りして結合することで、発汗の作動物質であるアセチルコリンエクリン汗腺に結合するのをブロックします。

・使用方法:1日1回、両腋窩に塗布します。ポンプから塗布用の器具(アプリケーター)の上にワンプッシュして塗布します。

・使用注意の方:緑内障前立腺肥大症の既往がある方、妊婦、授乳婦、12歳未満の小児(閉塞隅角緑内障と診断されている方へは禁忌)

・副作用:外用部位の皮膚炎、赤み、かゆみ(5~6%)

 

脇に効果があるなら、手足の多汗症には効かないの?

と疑問に思ったので、発売元である科研製薬のMRさんに質問してみましたが、外国のデータで有意な効果が得られなかったとのことで、残念ながら手足の多汗症には十分な効果は得られないようです💧

当院では汗の治療の選択肢として、これまでパースピレックス(塩化アルミニウム製剤)、ボトックス注射がありましたが、さらに治療の幅が広がり、嬉しいニュースですね😄

 

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