体のホクロに炭酸ガスレーザー治療をお勧めしない理由

 


おかげさまで炭酸ガスレーザーでホクロを取りたいというお問い合わせを多数いただきます。

その中で「体のホクロを取りたい!」と希望される患者さんも時々来院されます。

が、顔や首以外の部位に関しては、基本的に炭酸ガスレーザーでのホクロ除去はお勧めしておりません。

と言うのも、首から下の部分は血液の流れが悪く、頭や首と比較すると圧倒的に綺麗に治らないからです。

今回ご紹介する患者さんは、背中にかなり大きく膨らんだ黒子があり、取りたいという希望で来院されました。

レーザー治療では綺麗に治らない旨しっかりご説明して、その上で御本人様が「ホクロが飛び出ているのが大変困る、子供に引きちぎられそうになる。どうしても取りたいけれど手術は避けたい。見た目は綺麗に治らなくて気にしないので、とにかくでっぱりが取れたら良い」と希望されたので、炭酸ガスレーザーで除去を行ないました。

傷跡の例をお見せしたいと思いますので、参考にしていただきたいと思います。

炭酸ガスレーザー照射前

f:id:Aya-hifuka:20211005210855p:plain



 

拡大写真(照射前)

サイズがおよそ10×8mm程度のかなり大きい黒子です。

f:id:Aya-hifuka:20211005210917p:plain



 

炭酸ガスレーザー照射後 2週間経過

新しい皮膚ができて、傷は治っています。割と根の深いほくろだったこともあり、はっきりとした瘢痕(はんこん=傷跡)になっています。

f:id:Aya-hifuka:20211005210943p:plain



・拡大写真(照射後)

f:id:Aya-hifuka:20211005211002p:plain



この方は最近施術した例なので、これ以降の長期経過の写真がありません。

そこで別の患者さんの8ヶ月経過例をご紹介したいと思います。この方も背中のホクロを取っています。

・施術前(画像が粗くてすみません)

f:id:Aya-hifuka:20211005211015p:plain



・施術後8ヶ月経過

f:id:Aya-hifuka:20211005211028p:plain



f:id:Aya-hifuka:20211005211045p:plain



傷が残っているのが遠目にもわかると思います。やや膨らみのある状態です。

多少個人差はありますが、1例目の患者さんも時間が経過すると、同じような見た目になっていくと予想されます。

体のホクロを炭酸ガスレーザーで治療した場合、例えが悪くて申し訳ないですが、このように「根性焼き」の様な外観になってしまいます。なので美容目的で取る場合には、基本的にお勧めしないとご説明しております。

顔の大きなホクロを取った方の例と比べると、治りの美しさの違いは一目瞭然かと思います。(顔のホクロ除去後の例です)↓ ↓

鼻横の大きいホクロの治療・・・続き - あや皮フ科クリニックのblog

ちなみに炭酸ガスレーザー以外の治療法としては手術がありますが、手術も線状の傷は残ります。そして先述した「首から下の部分は血流が悪いので、顔や首と比較すると綺麗に治らない」という法則は、手術でできた傷にも当てはまります。

顔以外の部分のホクロを取りたい方は、レーザー、手術いずれの方法で除去するにせよ、傷跡のリスクを十分に理解し、メリットとデメリットを比較して、納得した上で施術を受けるようにお願いいたします。

あや皮フ科クリニック|京都市上京区 西陣|一般皮膚科 美容皮膚科

075-406-0100