こんにちは。
今回は左まぶたの外側にできた大きなできものを炭酸ガスレーザーで除去した例です。
まずは施術前の写真をご覧下さい。
左眼の外側に巨大なできものがあり、表面に短い毛が生えています。
サイズを測ると9×7mmあり、有茎性といって、根元のくびれたできものが皮膚からきのこのように出ている状態です。
このできもの、実は正体は「ホクロ」なのです。
ホクロの一部は年齢を重ねると膨れてくる傾向があります。
色も元々は黒かったものが、徐々に色が抜けてきて写真のように白っぽくなることもあります。
よくご年配の方の鼻の横などに「豆」のように大きく膨れたできものがあるのを見かけますが、あれらも元々はホクロであった可能性が高いです。
ちなみにこの患者さんは40代の男性ですが、20年以上前からホクロがあり、以前は平坦だったものが、徐々に膨れてきて大きくなったとのことでした。
割と大きな病変ですが、こちらも炭酸ガスレーザーで治療できます。
レーザー照射直後
局所麻酔注射をした後に、膨れている根元の部分に炭酸ガスレーザーを照射して除去しました。
このくらい大きい病変の場合、麻酔が切れた後に少し血がにじむことがあります。
(その場合も5~10分程度圧迫すると止血することが多いです。)
レーザー照射2週間後
皮膚欠損部に創傷被覆材を2週間貼って経過を見ていただきました。
まあまあ大きな傷ですが、ちゃんと2週間で新しい皮が張り、塞がっています。
この後、炎症後の色素沈着といって、徐々に茶色~黒ずんだ色になっていくと思われます。
色素沈着も時間をかけて徐々に薄くなっていきますので、日焼けを避けて、患部を擦ったりなど刺激を与えないように気をつけていただきます。
ところで余談ですが、一般的に傷の治りは顔が一番良いです。
仮定の話ですが、同じ患者さんで顔とすねに全く同じ大きさ、深さの傷ができたとします。
この場合顔の方がはるかに早く、そして綺麗に治ることが多いですが、これは顔の方が 血液の流れが良いことが理由です。
上記の理由から、体のホクロの炭酸ガスレーザー治療は顔ほど綺麗に治らないので、積極的にはお勧めしておりません。
施術名:炭酸ガスレーザー
リスク:局所麻酔の痛み、施術後の赤み、炎症後色素沈着、傷跡の陥凹、ケロイド等
施術費用(全て税別):ホクロ サイズ9mm 14,000円×1.2(目の近くのため加算あり)、貼り薬 500円、カウンセリング料(初回)3,000円